CDP導入は行うべきか‐CDPを利用するメリットとCDPだけでは出来ない事を含めて徹底解説!

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 『顧客ごとに最適化されたコミュニケーションを行なう』ためのハイパー・パーソナライズド・マーケティングと言う言葉があります。(個人的には、なんか長くてダサくてカッコ悪い印象があるのですが)

 企業は競争力を得るための革新的な方法を常に探し求めている事もあり、ビッグデータブームの頃からかき集め続けた箱に溜まったデータをなんとか、『ハイパーコネクテッド』と言う脂っこい言葉でカスタマーデータ・プラットフォーム(CDP)の導入が大きな注目し始めています。

 この分野では特にTreasure Dataさんが先行している印象が強く、この後をSalesforceさんが買収したEvergageをコアとした製品スタックで、Adobeさんが旧来のアクセスログ解析をベースとした技術スタックでチャレンジしている印象が強いです。

 企業が顧客をよりよく理解し、パーソナライズされた体験を提供しようと努める中、CDPはゲームチェンジャーとして登場したように見えます。しかし、アクセスログ解析用システムとしてのTreasure Dataの時代からTreasure Dataを利用しているユーザーサイドとしては、今更Treasure DataがCDPなのです!と言われても…な今更感が強く、CDPとは一体何なのか、そしてCDPを導入することでビジネスにどのような変革をもたらすことができるのかと言う謎が付きまといます。

 CDP導入ブームを解明し、貴重な顧客インサイトを解き明かすその可能性を紐解いていきます。CDPの基本を理解することから、導入の主な利点と課題を探ることまでを検討します。

 既存のCDPを最適化したいと考えているベテランマーケターも、CDPの導入を検討しているビジネスオーナーも、CDP導入を通じ、比類ない顧客エンゲージメントと成長を促進する秘訣を発見するヒントを見つけてください。

CDP(Customer Data Platform)が必要と言われる理由

 1999年2月salesforceが産声を上げた頃、SFAの導入自体が基本的にはあり得ない事だったのを記憶しています。今となっては使っていない企業はないのではないか?と言う程度に営業活動を行っている企業であれば必ずと言ってよい程、何等かの顧客管理システムとなるSFAを導入しているのは、時代の流れと言うのか、SFDCの営業部、マーケティング部の皆様の努力のお陰だと言うしかありません。

 昔は、PCは部に1台とか課に1台みたいな時代があったので、これも時代の流れとして考えると当然の流れなのかもしれません。SFDCが出てくる前は、SFAシステムが使い悪すぎたり、高額過ぎたりしていた事もあり普及していなかったのですが、SFDCの営業部の皆様の破壊的な営業力もあり、営業部ではSFDCを使うが当たり前になっていると言うのは、ある意味で素晴らしく、ある意味で(各社様のカスタマイズ状況を眺めると)絶望的な世界を目の当たりにします。

 この次に、ExactTarget、Pardotを中心にしたMarketing Automationが市場に受け入れられます。(正直、個別カスタマイズされたメールを送り分けている企業様は、ほぼ皆無で、高価なマスメール配信ツールに近いイメージはあるのですが、メール配信システム自体が登録配信ユーザーあたり〇円と言う課金体形であることもあり、MAツールは、マスメール配信システムとして広く運用されていると言う現状があります)

 元来企業には会計関係のERPシステム等があり、こちらも顧客情報を管理している訳で、この時点で3つのデータがそれぞれバラバラに管理される状態が発生していました。(正確に言うと、サポートシステムその他、部門としてはオーナーが違う顧客データが最低でも3つないし4つ企業内に存在すると言う自体が発生していました)

 『お客様に関するデータを全ての観点から把握する』事でお客様に最も適したオファーを行いたいと言うニーズがあります。具体的に言うと、サポートチームでクレーム処理を必死に行っている数億円規模の顧客に対して、マーケティング部門から、セミナーあるので来てくださいね!とか言うメールを送りたくない、とか、商品A/B/Cを持っているお客様に対しては新商品Dをオファーするとめちゃくちゃ売れる!等を発見し、オファーしたい等様々なニーズがあります。

CDP(Customer Data Platform)で出来る事

 簡単に言うと、CDPとは『企業が保持している顧客データを1か所で統合し、1人のお客様を理解するためのシステム』と言うお話になります。このデータの統合を簡単に、ワンストップで実現するツールがCDPであると理解していただいて問題ありません。

 webアクセスログ解析システムだったTreasure Dataが、膨大なデータを軸にデータ統合のためのプラットフォーマーとして勢力を強めたのはこの背景が強いと考えています

 最近のCDPは概ねwebアクセスログ解析系システムがコアとなるため、基本的には、以下の構成要素で成立しています

結合キー:web(+アプリ)行動ログデータをwebID(もしくはメールアドレス、電話番号等)を軸に

対象:企業が保持するデータを紐づけ

利用目的:MA、SFA、CRMでの接点で利用する

CDPでその割に出来てない最も重要な事

 実は、法人が所有するデータの『名寄せ』は、名寄せの重要性‐名寄せにまつわる成功事例・失敗事例を赤裸々解説(前編)でも記載した通り、トリッキーな事象が多く、Treasure Data、SFDCが言っているような営業トーク上の様々な名寄せが出来るんです!は全くの嘘で、データクレンジング・名寄せツール「Precisely Trillium」等の専門ツールの手配が必須です。営業トークに乗せられて、(何故なのような酷い嘘ばかりの営業トークをしているのかは本当に謎なのですが)CDPを導入すると名寄せが出来る!と思い込むのは、SQLだけで名寄せが出来ます!と言うお話に等しいです。

名寄せがいかに難しいかは、マイナンバーカードでの名寄せ問題が記憶に新しい事かと思います。

マイナンバーカードで名寄せ出来ない!問題

CDPが辛い所

 CDPシステム自体は、単なる名寄せシステムではないため、顧客のインサイトを発見するためのGUIによるデータ統合や、お客様のセグメンテーションを実行する機能等、マーケティングユーザーさんが見ると、お!これは欲しい!と言うユーザーデモが展開されます。

 とは言え、大きな落とし穴があり、CDPは〇〇〇ユーザあたり〇〇円と言う登録ユーザー課金が存在している事が多く、この金額が大きな足かせになりやすいです。例えば、価格COMからの新規問い合わせリードを大量に集めるタイプの企業様の場合、あっという間に利用費用が月額数千万円!と言う自体にも陥りかねないのが難点中の難点で、契約してくれないお客様のデータを毎日のようにアーカイブさせる、と言う無駄な作業を行う事態に陥ります。

 せっかくのCDPを既存顧客用でしか使わないのです!とか言う意味が分からない利用方法に帰着させてしまうケースも発生するため、契約を検討するCDPの料金体系を確認する事が必須と言えるでしょう。

GA4ログでいいんじゃね?問題

さて、ここまでくると、もう一つの謎が発生します。

 それであれば、最近BigQuery側にデータを転送できるようになったGA4ログとPrecisely Trilliumを組み合わせれば、CDPが作れてしまうのではないか?と言う素朴な疑問が発生します。

 答えとしては…YESで、無理に新しくCDPを購入する意味があるのか、と言われると謎が深いと言うしかありません。もし導入していない状態なのであれば、500万円もあればCDPとほぼ同様のシステムを構築する事は可能なので、お気軽にお問合せいただければ幸いです。(データ統合等の諸費用は含みませんのでご注意くださいね)

既存CDPは解約できるのか

 と言われますと、これまで作ってきてる謎SQLが大量に残っているため、簡単に卒業する事は出来ないと思慮しますので、載せ替え検討時は慎重にご検討いただくと良いかもしれません。

既存CDPを更に改善するにはどうするか

基盤の設計を含めてご相談いただければ、ご対応させていただきます。(概ね1~2回のお打ち合わせで方針は出せる事が多いのでお気軽にご相談下さい!)

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