CDPに関する3つの誤解と解決策

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 私は過去20年間、主に顧客データについて考えてきました。
 今日は、最近市場で注目されているカテゴリ、顧客データプラットフォーム(CDP)についてお話ししたいと思います。

残念なことに、現在の顧客エクスペリエンスは非常に分散しています。一般的にはサイロ化されていると表現されます。

 具体例をあげると、Twitterやホームページ(のサポートシステム)、メールを通じて顧客と対話し、お客様はと言うと、モバイルアプリを使用し、ウェブサイト上のマーケティングコンテンツ(コンテンツマーケティングサイト)を読み、オンラインサイトを閲覧しています。サポートチームとはヘルプデスクおよびライブチャットを介して対話しています。

 これらの経験をすべて調整する必要がありますが、それをどうやって行うのでしょうか?間違ったメールを送信するか、未訓練のサポート担当者がいるだけで、悪いエクスペリエンスだけでなく、顧客を失う事もあります。

 過去在籍していたSFA最大手企業であっても、契約保守窓口に退職を伝えているにも関わらず、営業の方から契約更新や新機能の紹介で連絡が来てしまうという事がある事からも、企業のデータベースが部門毎に独立してしまっている事が分かります。

 顧客データプラットフォームを構築し、信頼性のあるデータをすべてのチームにもたらすご支援をしてきました。本記事はCDP全体を自信を持ってナビゲートできる知識を提供することを目的にしています。

CDPに関する誤解

CDPとは何でしょうか?CDPについては多くの誤解がありますので、まず事実を明らかにしましょう。
顧客データプラットフォームは、『信頼性のあるデータをすべてのチームにもたらすのを助けるツール』です。

これは、以下の4つの機能で構成されています

  1. データ収集、異なるツールからの顧客データの収集
  2. データガバナンス、データの検証と変換(クリーンで正確なデータにする)
  3. データ処理と統合(顧客の統一プロファイルを作成するためにデータを組み合わせる)
  4. データ活性化(これらのプロファイルを他のツールに展開して顧客エクスペリエンスを向上させる)

 具体的には、異なるソースからデータを接続する必要があります。これは、ウェブサイト、モバイルアプリ、ヘルプデスクなどの内部ツールです。それ以外に外部データを持ってくる事もあります。
企業内に分散してしまっているサイロ化されたデータ群を1か所に持ってきて、それぞれのシステムが情報取得時の許諾を得ている範囲の個人情報の規則に従うことを確認する必要があります。

 最終的には、そのデータを統合し、顧客の単一のビューを作成し、それにアクションを起こす必要があります。統合されたデータをCRMに再出力する、セールス・マーケティング広告用途で使用している他のツールに出力するか、などがあります。

 CDPを活用することで、これらすべての異なる要素を組み合わせて、すべてのタッチポイントで一貫した顧客ジャーニーを提供できるように調整する事が肝心です。

CDP業界自体を見ると、急速に成長しています。ベンダーの数は過去12か月で48%増加しました。購買側では、CDPに関する検索がかなり急速に増加しています。


では、なぜ今なのでしょうか?データ収集が今まで以上に分断されているからです。
アメリカの極端な例ではありますが、今日の平均的なSaaS企業は80以上のツールを使用しています。
したがって、ビジネスはツールと顧客データを同期させるためにますます多くのリソースを投資しています。
悪いデータはビジネスに悪影響を与えます。

IBMの推計によれば、悪いデータは毎年米国に3兆ドルの損失をもたらしています。
では、CDPは実際にどのように使用されているのでしょうか?
CDPは、意思決定、スピードとデリバリー、最終的には顧客エクスペリエンスを向上させることができます。

実際の例をいくつか見てみましょう。最初に挙げるのはIBMです。IBMは、ウェブサイトなどの内部ツールからさまざまなデータソースを接続しています。
IBMはさまざまなビジネスユニットを持っていますが、最終的には一貫した顧客エクスペリエンスを提供したいと考えています。
そのため、どこでデータを見ても、一貫した顧客ビューが得られるよう、顧客データの統合を行っています。

別の事例はオンラインのeコマース会社で、衣類を販売している会社を例示します。
彼らにはオフラインの小売店舗、オンラインショッピング、モバイルアプリなどさまざまなタッチポイントがあります。
彼らにとっては、顧客がこれらの異なるチャネルをどのように使い分けるかを理解することが非常に重要です。
Facebookや他のさまざまなソースからのオフラインの行動と、サイト上のオンラインの行動を結びつけます。

CDPはその真のポテンシャルについてはまだ多くの誤解を受けています。
それらについて見ていきましょう。

第一の誤解:CDPはマーケティングだけのためのもの

 CDPデータの活用先となる接続先での経験則ですが、カスタマーサクセスツール(サポート部門用)に接続する企業群は26%で、CRMに接続するものは15%、データウェアハウスに接続するものは31%もあります。
 明らかに、これはただのマーケティングや広告のためのケースだけでないことを示しています。

第2の誤解:大企業だけのもの

 CDPは大企業も中小企業も採用しています。SFA、MAを導入した後の企業での採用が多い事から、大手企業向けのシステムと思われがちですが、データのサイロ化は大手企業特有の物ではないため、中堅・中小企業が導入する事でも大きなメリットを得る事が可能です。

 とは言え、システム費用が高額になりやすい傾向があるため、導入時は適切なツール選定が必要になります。

第3の誤解:CDPはテクニカルバズワード

 ガートナーは最近、CDPを「膨脹した期待の頂点」に置きました。これは、CDPのバイヤーがこのテクノロジーに対して実際に可能な以上のことを期待していることを意味します。
 過去見てきたことは、顧客データプラットフォームが実際に価値を提供しているということです。

2024年CDP市場の展開予測


締めくくりとして、CDP市場がどのように展開されるかについていくつかの予測を共有したいと思います。
予測の第一は、2024年がCDPが主流になる年であり、CDPの採用がドラマチックに増加する年であるというものです。
CDPは技術予算の中で明確な項目になるでしょう。
予測の第二は、カスタマーデータプラットフォームがプライバシーとパーソナライゼーションのバランスをとらなければならないというものです。
この記事のためにインタビューした多くの人々は、プライバシーが今後の1年で焦点となると強調しました。
具体的には、データ駆動のパーソナライゼーションへの顧客の要望と、彼らのデータプライバシーの向上への欲望をどのようにバランスさせるかという「プライバシー・パーソナライゼーションの逆説」と呼ばれるものを指摘しています。

 一見、顧客データを追跡するために設計されたCDPがデータのプライバシーの問題に寄与する可能性があるように見えるかもしれませんが、実際にはそれが解決の不可欠な一部になりつつあります。市場においては、CDPが採用から自動化へ移行するでしょう。

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